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「レントゲン車ドライバーの苦悩?!」
2025年3月4日
"今回はレントゲン車のお話をさせて頂こうかと思います。我が健診部にとって無くてはならない大事な存在であり、私にとっては日々苦楽を共にする「大事な相棒」的存在でもあります。

画像のレントゲン車は「胸部車」と呼ばれる胸のレントゲンを撮影する為の車両です。一般的な出張健康診断において、まずはこの車両無しには成り立たないと言っても過言ではないでしょう。よって必然的にこの車両の稼働率も高くなるわけです。ほぼ毎日のように動いているレントゲン車ですが、実はドライバーにとってはいろいろと気を使うことが多いのです。ご存知ない方がほとんどかと思いますが、まずはその車両価格です。具体的な金額は伏せておきますが、この車両に比べたら、ロールス・ロイスもフェラーリも敵わないほど高価です。つまり日々スーパーカー以上に高価なクルマを運転しているわけです。それを常に意識しているわけではありませんが、やはり時々思い出したりすると、自然と運転にも気合いが入ります。また、このクルマの運転には気をつけなければならない点が他にもあります。
それは大きさと重量です。大きさに関しては一般的なマイクロバスをベースにしているので、経験者であれば動かすこと自体は出来ると思います。問題は重量です。これは健診に携わるスタッフですら知らない人がほとんどなのですが、車両重量が6トン~7トンほどあります。ベースとなる一般的なマイクロバスの車両重量がせいぜい5トン少々なので、かなりの重量増になっています。もちろんレントゲンの機器やコンピューター等、多くの機械を搭載してはいますが、重量増の大きな要因は「鉛」です。
これはどういうことかと申しますと・・・簡単に言うと「放射線」対策です。レントゲン撮影をするのですから、当然ながら多少の放射線を使用します。この放射線が撮影室外に漏れる事が無いように、鉛の板を大量に張り巡らせているのです。他にも使用されているガラス窓も放射線を通さない特殊なガラスが使われていたりします。さらにレントゲンをはじめ各種機器を動作させる為の発電用エンジンの搭載。燃焼式ヒーターやエアコンの装備などなど・・・。
そういった理由からレントゲン車というのは見た目からは想像も出来ないほど、重量感のある運転感覚になるわけです。具体的に言うと、まずはブレーキですね。これは気を遣います。クルマが重いので当然なのですが・・・急には止まれません。無理な割り込みや急な車線変更など、他のクルマに目の前でされたりすると『ヒヤッ』とすることもあります。またカーブや交差点での右左折などスピードの出し過ぎなんてもってのほかです。常に細心の注意を払って運転することが求められます。なにげなく運転しているように見えるかも知れませんが、意外と神経を遣うのでございます。
健診にお邪魔する場所によっては、極端に狭い道を通らなければならなかったり、ギリギリのスペースに神業級のテクニックで駐車したりと・・・毎日運行していると、いろんなことがあります。真夏の炎天下、高速道路を走行中に突然タイヤがバーストした時は肝を冷やしました。また同じく真夏にエアコンが壊れてしまった時などは違う意味で大量の汗が出ました。日常の運行前点検や定期的な整備等は欠かさず行ってはいますが、予期せぬトラブルは機械である以上、避けられないものです。
そう簡単には『代え』のきかない車両ゆえに、日々大切にぶつけたり傷をつけたりしない様、丁寧に扱っています。雨の日も風の日も、時には雪の日も・・・今日も赤白青のトリコロールカラーの健診車は皆さんの街へ向けて元気に走っています。地元神奈川県はもちろんのこと、東京、千葉、埼玉、茨城、ときには山梨県や静岡県まで遠く足を伸ばすことも珍しくありません。もし、どこかかの街角で見かけることがありましたら、どうかあたたかい目で見守っていただければ幸いです。
それは大きさと重量です。大きさに関しては一般的なマイクロバスをベースにしているので、経験者であれば動かすこと自体は出来ると思います。問題は重量です。これは健診に携わるスタッフですら知らない人がほとんどなのですが、車両重量が6トン~7トンほどあります。ベースとなる一般的なマイクロバスの車両重量がせいぜい5トン少々なので、かなりの重量増になっています。もちろんレントゲンの機器やコンピューター等、多くの機械を搭載してはいますが、重量増の大きな要因は「鉛」です。
これはどういうことかと申しますと・・・簡単に言うと「放射線」対策です。レントゲン撮影をするのですから、当然ながら多少の放射線を使用します。この放射線が撮影室外に漏れる事が無いように、鉛の板を大量に張り巡らせているのです。他にも使用されているガラス窓も放射線を通さない特殊なガラスが使われていたりします。さらにレントゲンをはじめ各種機器を動作させる為の発電用エンジンの搭載。燃焼式ヒーターやエアコンの装備などなど・・・。
そういった理由からレントゲン車というのは見た目からは想像も出来ないほど、重量感のある運転感覚になるわけです。具体的に言うと、まずはブレーキですね。これは気を遣います。クルマが重いので当然なのですが・・・急には止まれません。無理な割り込みや急な車線変更など、他のクルマに目の前でされたりすると『ヒヤッ』とすることもあります。またカーブや交差点での右左折などスピードの出し過ぎなんてもってのほかです。常に細心の注意を払って運転することが求められます。なにげなく運転しているように見えるかも知れませんが、意外と神経を遣うのでございます。
健診にお邪魔する場所によっては、極端に狭い道を通らなければならなかったり、ギリギリのスペースに神業級のテクニックで駐車したりと・・・毎日運行していると、いろんなことがあります。真夏の炎天下、高速道路を走行中に突然タイヤがバーストした時は肝を冷やしました。また同じく真夏にエアコンが壊れてしまった時などは違う意味で大量の汗が出ました。日常の運行前点検や定期的な整備等は欠かさず行ってはいますが、予期せぬトラブルは機械である以上、避けられないものです。
そう簡単には『代え』のきかない車両ゆえに、日々大切にぶつけたり傷をつけたりしない様、丁寧に扱っています。雨の日も風の日も、時には雪の日も・・・今日も赤白青のトリコロールカラーの健診車は皆さんの街へ向けて元気に走っています。地元神奈川県はもちろんのこと、東京、千葉、埼玉、茨城、ときには山梨県や静岡県まで遠く足を伸ばすことも珍しくありません。もし、どこかかの街角で見かけることがありましたら、どうかあたたかい目で見守っていただければ幸いです。
執筆 2025年3月4日 新横浜リハビリテーション病院 健診部 荒谷 圭祐