2013年4月定期掲載
「外に出たい!!」そんな気持ちをくみとるリハビリ
~外出練習について~
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当院では、患者さまの筋力強化や関節可動域練習などを行うものだけでなく、患者さまのニーズに応えた様々なリハビリテーションを行っています。その中で、患者さまから『元々電車やバスを利用していたから、今後も利用したい』、『近くのスーパーに買い物に行きたい』などの希望が聞かれることがあります。そのようなご希望に対し、リハビリの一環として近隣のスーパーや駅などに、徒歩または電車やバスなどの公共交通機関を利用して、「外出練習」というものを行っています。患者さま一人ひとりの体の状態や必要性に合わせて、一緒にコースを考えていきます。
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コースとして多く利用しているのが、病院から歩いて5分ほどの距離にある近隣のスーパーや、病院から当院のシャトルバスで行ける新横浜駅、あるいは地下鉄を利用して横浜駅まで行くことなどもあります。また、必要に応じて職場までの通勤経路を一緒に確認する場合もあります。
リハビリスタッフとしては、『長い距離を続けて移動できるか』、『人混みの中で、人や障害物などを避けながら安全に歩くことができるか』、『適切に買い物ができるか』などの確認をさせて頂いているのですが、患者さま自身も『思いの他、道路って平坦じゃないのね』、『信号って変わるのが早いんだなぁ』など新たに気付くことがあり、その後のリハビリに、より具体的に活かしやすくなります。また、多少の気分転換になることもあるようです。
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リハビリ室で練習をしてきたものがいかに実践で行えるか、ということは、リハビリを行う上で重要であると考えます。退院後、やりたいことや行きたい場所などを制限するのでなく、いかにその人らしく、活動範囲を広げることができるか、一緒に考えていきたいです。
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執筆
2013年3月19日
新横浜リハビリテーション病院
リハビリテーション科
青木みのり
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