脳卒中後のリハビリテーションを ボツリヌス療法をはじめ様々な治療でサポート致します |
◆痙縮(けいしゅく)の治療 |
【痙縮とは?】 脳や脊髄の病気や外傷により、身体の筋肉の緊張が以上に高まった状態(つっぱりが強くなった状態)を痙縮と呼びます。病気や外傷の後、長期間が経過した患者様にとって、適度な痙縮の存在は立位や歩行の際の支持性を高めるという部分では有利に働くこともあります。しかしながら、一方で痙縮により運動機能の回復が妨げられたり、手足の関節が固まってしまう(これを拘縮と呼びます)ことがあります。さらに痙縮のある患者様に特徴的な手足の変形(肘が曲がったまま伸びづらい、手足の指が曲がったまま伸びづらい、立位や歩行の際に踵から接地することができない等)が進行したり痛みの症状が出現すると、立位や歩行が不安定となり、リハビリテーションや日常生活に支障が生じてしまうことも考えられます。このような痙縮による悪影響が強い患者様は痙縮治療の対象と考えられます。 【痙縮の治療】 当院ではリハビリテーション病院ならではの専門的な見地から、患者様の痙縮について多職種による評価を行い、患者様に適した治療及びその後のフォローを行っております。 主な治療法 ・リハビリテーション(運動療法、装具療法など) ・薬物療法(筋肉の緊張を緩める薬剤の内服) ・神経ブロック療法 (筋肉を緊張させている神経に薬剤を注射し筋肉の緊張を緩める) ・ボツリヌス療法 (緊張が高くなっている筋肉に直接ボツリヌス毒素を注射することにより 筋肉の緊張を緩める) ・外科的治療法 (筋肉を緊張させている神経を部分的に切断、痙縮に短縮してしまった腱を 延長するなど) ・髄注療法 (痙縮を和らげる薬剤の入ったポンプを腹部に埋め込み、 薬剤を脊髄の周囲に直接投与する) 中でもボツリヌス療法は、手足の痙縮を有する患者様に対して平成22年10月に保険適応となった新しい治療法です。当院では、事前の評価の上で必要と判断した患者様に対して、積極的にボツリヌス療法を実施しております。また、いずれの治療法を選択する場合でも、リハビリテーションの実施は必須であると考え、理学療法士・作業療法士による運動療法や日常生活の指導、必要な患者様に対しては補装具の作製や調整を行います。 |